人前に出ると「いつも緊張してうまくいかない」「思い通りの自分が出せない」などの悩みがある人が多いのではないでしょうか?失敗したくない大事な場面だとさらに緊張感が高まり、冷静に対応ができなくなってしまいます。人前だと緊張してしまう理由を知ることで、改善方法が見つかり緊張せずに済むかもしれません。
緊張してしまう本当の理由とは
人の深層心理のなかに隠された理由を探っていきます。自分では気づかなかったものが見つかるはずです。
人から良く見られたい気持ちが強い
昔から優等生で、親からも期待されてきた人は「失敗してはならない」気持ちが人一倍強いタイプです。常に人から褒められることを期待しており、人目を気にしているところがあります。人が自分のことをどう思っているのかが気になってしまって、いい子の自分を演じようと緊張してしまうのです。しかし、実際に他人はそれほど気にしていないのが事実で、人目を気にしてしまうのは自意識過剰なところも考えられます。
人の視線がストレスに感じる
人前に出た時に知らない人の視線を感じてストレスになるのは、人として当然のことです。人にはもともと防衛本能が備わっており、知らない人に対して警戒心を抱きます。たくさんの視線を受けながらのスピーチは相当慣れている人でないと、緊張や恐怖を覚えるものです。すべての人が敵に見えてきて、足がすくんだり手が震えたりしてしまいます。自分の意見を話す場であれば、尚更ストレスを感じてしまうでしょう。
緊張しているのをバレたくない
緊張しているのを相手に悟られたくない人も多いでしょう。緊張していたら「器の小さい人間だと思われてしまうのではないか」という恐怖心が出てしまいます。それを考えて緊張を抑えれば抑えるほど、マイナス思考に陥りやすくなるのです。緊張は抑えようと思っても、根本的なところが解決していないので、全くの逆効果になってしまいます。緊張する人=凡人だと、頭の中で勝手に解釈していることもあるでしょう。
緊張しない方法とは
早速、本題の緊張しない方法を解説します。以下のことを意識して行うことで、自然に緊張しないようになっていくでしょう。
お腹を凹ませてしゃべる
お腹を凹ませてしゃべることで自然と腹式呼吸となります。これは深呼吸するのと同じような感覚ですが、横隔膜を使うことで副交感神経がリラックスした状態になるのです。しゃべる時はお腹を凹ましてしゃべることで、脳にも酸素が行き渡り体が楽になってきます。脳に酸素がいくとセロトニンという成分が分泌し、リラックスするというわけです。
反対に緊張している時は息も短く、胸式呼吸になっていることが多いでしょう。胸式呼吸は息を早く吸ったり吐いたりする時に使われますが、スピーチの場合はかえって緊張感を増してしまいます。家で腹式呼吸を練習すればスピーチでもスムーズに話しやすくなるはずです。
視界を広げる
緊張してしまう人は、視野がとても狭くなってしまうことがほとんどです。視野が狭いと前列くらいの人までしか様子がわかりません。そのため、どんどん自分の動きが小さくなってしまい、緊張してしまうのです。前に出たら一度落ち着いて周りを見渡してください。天井や遠くの壁を見るなどして、視野を広げれば自分がどのくらいの声を出せば良いのかの判断ができます。冷静な気持ちを取り戻せるので緊張が和らぐはずです。
聞いていない人を見ない
自分がしゃべっているのに、こちらを見ない人も中には必ずいます。そういう人たちを見てしまうと、急に不安な気持ちになり、これで良いのかと焦ってしまうでしょう。しかし、そのような人は省いて、熱心に聞いてくれている人だけを見るようにしてください。そうすると不思議とリラックスできて、自分に自信が持てるようになります。マイナス要素になるものは一切無視して構いません。
なるべく人前で話す癖をつける
スピーチ時にかなり緊張する人は、人と話すことに対して苦手意識を感じているかもしれません。そのような人は、できるだけ人と話す癖をつけることが大切です。とはいえ、なかなか大人数の前で話す機会もあまりないでしょう。知人と何人かで食事に行った際は、積極的に話すようにしてみてください。これまで受け身だった人は、これを機に自分を変える訓練をしても良いでしょう。
緊張しても良いと考える
絶対に緊張してはならないと考えることで、人はどんどん緊張してしまいます。そのため、あえて「自分は緊張する人なんだ」と開き直ってしまうのも一つの手です。それでも緊張してしまった場合は、自分を許してあげましょう。緊張したことに反省するのではなく、これで良かったとプラスの方向にとらえてください。スピーチが苦手な人は、良くなかったことだけが頭に残っているため、いつまで経っても改善しないのです。プラスの気持ちで締めくくれば、次にスピーチする場面があってもそれほど気にならなくなります。
人は連帯感を持つと急に安心感を覚えるものです。テレビでしゃべっている人も、実は緊張している人がほとんど。自分だけなぜこんなに緊張してしまうのか悩んでいる人も、あなただけではないことを覚えておきましょう。緊張が表に出る人と出ない人の差はありますが、少なからずスピーチ時は緊張します。緊張してしまうのは悪いことではありません。緊張が隠しきれないなら、それでも良いと思うのも大切です。