• 不倫
不倫愛の境界線

どこまで進んだら不倫になってしまうの?

「不倫」という言葉が一般的になって久しいですが、実のところ法律ではこの不倫がどこから先の行為を指しているのか、定義は確定していません。実際に裁判になれば、裁判官によって具体的な行為に基づいて不倫かどうかが判断されますが、日常の恋愛の中での不倫は、当事者や周囲の感覚次第なところもあるのです。ここでは、どんな例が不倫だとされる可能性が高いか、具体的な行為や条件について考えていきましょう。

片方または両方が、既婚者か婚約中か内縁関係

まず、不倫とよく似た浮気を一緒に考えてみましょう。「浮気」は恋愛や結婚の関係にある二人のどちらかが第三者と心や体の関係を持つことで、必ずしも性的な肉体関係だけでなく精神的な関係も含むことがあります。では、「不倫」はというと、まず対象が当事者の片方か両方が婚約中・既婚者・内縁関係など、法的に保証されるステディなパートナーがいる場合に絞られ、そこに性的な関係がある場合に限定されます。

出会い系やキャバクラ通いは?

ステディなパートナーがいるのに下心を持って出会い系サイトに登録したり、キャバクラやイメクラなどに通い詰めたりするのは不倫願望とみなすことができます。ただ、不倫行為と呼ぶのは、知り合った異性と実際に会い、肉体関係を持った後。浮気かどうかは判断が分かれるところでしょう。

デート

パートナー以外の異性と映画を観たり、食事をしたり、お酒を飲んだり、ドライブをしたりといったデートをしても、それは不倫とは認められません。恋愛感情のあるデートと、ただの友だち付き合いとの見分けがつかないからです。でも、パートナーがほかの異性とデートをしていれば、立派な浮気とはいえそうです。

キス

キスを肉体関係に含めるかどうかは異論がありますが、宴席などでのふざけた軽いキスと、二人きりであってこっそりとディープにするキスとでは重みが違ってきます。また回数も関係してきます。ただ、感情的には完全な不倫行為だとしか思えなくても、法律的にはよほど濃厚なキスシーンでその先の肉体関係が想像できるほどでなければ、不倫の証拠にはなりません。

肉体関係

実際に肉体関係を目撃すれば確実な不倫の証拠で、いかなる言い逃れも不可能です。また、密室に二人きりで数時間以上過ごした、ホテルの入り口で二人一緒のところを目撃したといった、誰の目にも肉体関係があるなと判断される状況なら不倫確定です。ただし、法律で認められるには、写真やビデオなどの証拠が必要になります。

頻度

中には、肉体関係の現場を押さえられてもなお「1回だけの気の迷いだから」という理由で、「不倫じゃない、浮気だ」と言い張る例もあります。回数に関係なく、肉体行為があればそれは不倫ですが、それを不倫だと認めるかどうかは当事者次第でもあります。「1回や2回の浮気なんて不倫でもなんでもない」という太っ腹な受け止め方ができる人も世の中にはいます。

メール

メールのやり取り自体は浮気でも不倫でもありません。ただし、肉体関係があったことがうかがえる文章や、二人きりで肉体関係を目的とする場所へ行った、それに相応した時間を二人きりで過ごしたといった内容が読み取れる場合には、これも不倫として認められます。メールチェックも、不倫を確認するためにはやっぱり必要かも。


浮気なら許されるけれど、不倫はダメというわけではありませんが、法律上で不倫と認められるかどうかは裁判などで戦う場合には大きな問題になりそうです。不倫は世の中で「悪」として扱われる行為なのは確かです。不倫される側も不倫する側も、浮気と不倫の違いを理解しておいて損はないでしょう。でも、肉体関係さえもたなければいいんだという考え方を持つのは誤りです。法律的には不倫の境界線を肉体関係の有無でつけていますが、実際のパートナーたちが印す境界線はもっと厳しい場合がほとんどです。気をつけましょう。

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